『世界は時折、嘘をつく』
     傍観者     
 
 15.傍観者

 鳴海幸太郎は、頭上に広がる真っ青な空を
黒い雨雲で覆い尽すほど、暗く淀んだ空気を
漂わせるビルの前にいた。

「ここか――」

 以前は真っ白であっただろう外壁も灰色に
くすんで大きく亀裂が走り、昼間から全ての
窓を変色したブラインドで閉ざされた、人影
すら感じられない廃ビル。
 こんな朽ち果てたビルに、本当に子供たち
がいるのか?幸太郎は半信半疑であった。
 小さいころから推理小説が好きで、探偵に
憧れたこともあったが、まさか自分の周りで
実際に誘拐事件が起きて、その探偵に自分が
抜擢されるとは予想もしない展開である。
 まあ抜擢されたと云いながら、半ば強引に
自分から名乗り出たようなものだし、あまり
期待もされていないことは、誰より彼自身が
よく分かっていた。
 しかし即席探偵とは云え、仕事への責任感
は人一倍ある。もう後へは退けない。

 幸太郎は大きく息を吸い込み、正面入り口
の汚れたガラスドアのノブに手をかけた。

         @

 ―――なんて気持ちいい空なんだろう。
 彩香は、雲一つない2月の青空をぼんやり
眺めていた。心地よい風が少女の黒髪を軽く
なびかせ、そっと通り過ぎていく。
 ―――そろそろ、髪を短く切ろうかな。
 春らしい髪型のことを考え、思わず笑みが
こぼれる。

「……なんだ、彩香のかわいいアソコはまだ
毛も生えてないのか」
 耳元で囁く鈴木の声で、彩香は一気に現実
に引き戻された。

 彩香はビルの屋上で、コンクリートの床に
全裸でペタンと座っていた。腰を前方にグッ
と突き出し、後ろの床についた両手で上半身
を支えている。両脚は横に大きく開らかれ、
俗に云うM字開脚の状態である。

 いま自分がひどく屈辱的な状況に置かれて
いることを、彩香は即座に現実として受け入
れることが出来なかった。
 ―――私はここで、何をしてるんだろう?

「彩香のはまだ小さいからな、康太のチ○ポ
が丁度いいのかもしれないな」
 鈴木は一人言のように呟き、彩香の股間に
顔を近づけていく。

 鈴木の後ろには、顔を真っ赤にしてコード
の付いたカプセルのような物を握り締めて、
モジモジしている康太の姿―――。
 次第に、我が身に生じた信じられない災い
の記憶が、フラッシュバックのように彩香の
脳裏に甦ってきた。

「えっ、何?…い、イャァァ―――ッッッ」
 彩香は火の付いたように跳ね起き、慌てて
逃げようとする。 
 と、鈴木は少女の髪をギュッと鷲掴みにし
自分の方に引き戻した。

「おいおい、どこへいくんだよ」
 彩香は掴まれた髪の毛ごと、その小さな体
を上に持ち上げられた。

「い、痛い! 髪の毛を引っ張らないで」
 その潤んだ瞳からこぼれ落ちる涙を、男は
酷く冷静な表情で見ている。

「――おとなしくしてたら痛い思いはしない
から。悪いことは言わない、黙って俺の言う
ことを聞け」
 鈴木はなぜか哀しそうに顔を歪め、彩香の
耳元で囁いた。

 時折見せる鈴木の不可解な表情に戸惑いを
感じながらも、彩香はこの場を無事に逃げる
術(すべ)などないことを悟った。
 ―――やっぱり、私さえ我慢すれば…。

「やっと覚悟が出来たみたいだな。せっかく
天気もいいし、こんな屋上でエッチなことを
するのも楽しいよな」
 安堵の笑みを浮かべ鈴木は、再び床に腰を
下ろすよう彩香に促した。

 眉間にシワを寄せ苦悶の表情をしながらも
少女は鈴木の言葉に敢えて従い、
「そう、さっきみたいに脚を大きく開けよ」
 落ち着きのない視線を床に這わせる康太の
前で、その震える細い脚を開いていった。

         @

「彩香…」
 康太はただの傍観者でしかなかった。
 幼なじみの少女が眼前で、耐え難いほどの
恥ずかしい行為を強要されているのに、自分
はそれを止めることすら出来ない。
 昨日から幾度となく感じてきた無力感に、
康太は強く苛まれていた。

「彩香のアソコはきれいなもんだな。いつも
康太のことを考えながら、オナニーとかして
るんじゃないのか?」
 鈴木の煽るような言葉にも、彩香は頭上の
青空を見上げたまま返事すらしない。

 まだ無毛の少し盛り上がった恥丘の下から
深い亀裂が細いピンクの口を開けている。
 自分でさえまじまじと観察することのない
排泄器官を、彩香は2つの砥めるような視線
に晒していた。
 脚がM字型に大きく開かれたため、彩香の
クレパスからは薄紅色の小さな小陰唇と包皮
に包まれたクリトリスが顔を出している。

 鈴木はひどく神妙な顔で少女の幼い亀裂を
覗きこむと、人差指で恥丘をなぞり始めた。

 康太は背徳的な胸の高鳴りを抑えることが
出来なかった。
 ―――彩香がエッチなことをされている。
見知らぬ男に恥ずかしい場所を弄ばれて…。
 いけないと自分を戒めながらも、勃起する
幼いペ○スに少年は激しい戸惑いと、矛盾を
感じていた。

 そんな康太の心を刺激するように、鈴木は
人差指を彩香の媚肉へとしのばせていく。

 途端に、彩香の体がぴくっと反応した。

 鈴木の指は、大陰唇の裏側を丹念になぞり
さらに奥に進もうとする。
 が、思い直したように鈴木は指先で大陰唇
をそっと開くと、それに引っ張られて開いた
小陰唇の上端にある、半透明の皮に包まれた
肉芽に興味を移した。
「11才のクリトリスってのは、どんなもん
なんだろうな〜?」

 康太にとって、それは始めて耳にする言葉
であった。たぶん同級生の誰も知らない名称
の部分を、一番自分が大切に思う友達が悪戯
されようとしている。
 それは少年には耐え難く、しかし魅惑的な
光景に映った。

 鈴木は丁寧にクリトリスの陰核包皮を剥い
ていく。中から小さな肉粒がせり出してきた
のが康太にも見えた。

 その肉粒を鈴木の指が、軽くグニュと揉み
込んだ瞬間、
「い、いやァァ――」
 あれほど頑なに青空を見つめ、ギュッと唇
を引き結んで、淫らな声を堪えていた彩香の
口から、悲壮感に満ちた声が洩れた。

 なおも男の指は、小さな肉粒をグニグニと
揉みしだいていく。

「あ、もう、やめて…」
 彩香は膝をカクカク震わし、首を小刻みに
何度も振りたくった。

 乱れる少女の表情に安堵の笑みを洩らし、
鈴木はその未熟な亀裂に、そっと唇を触れて
いく。

「くっ…」 
 彩香の首が後ろに大きくのけぞり、堅く
引き結んだ口から濡れた白い歯が見えた。

 小さく開いたクレパスの中に、ゆっくり
鈴木の汚れた舌が押し込まれる。

 男の淫らな舌先は慎重にスリット内部を
砥めこすっていき、薄い肉片のような膜に
辿り着いた。

「おっ! 処女膜に当っちゃったよ」
 嬉しそうに呟きながら鈴木は、康太の顔
を見る。まるでそれは、お前も共犯者だと
男に告げられているように思えた。

 普段は彩香自身も絶対に目のすることの
ない処女膜を、鈴木は時間をかけて丹念に
砥めこすっていく。

「だ、だめッ…」
 彩香は大きくかぶりを振り、鈴木の頭を
引き剥そうとするが、大人の力にはとても
かなわない。

 唾液で濡れそぼり、淡い紅色に染まった
小陰唇を男はすぼめた口で吸い込み、音を
立ててしゃぶりつくす。

 チューチュー、チュパッ、チュルッ…

「おや! 彩香のアソコは随分とスケベな
音を出すんだな。俺のツバだけでこんな音
は出ねぇ〜よな」
 鈴木がわざと煽るような言葉を吐く。

 クリトリスと小陰唇を執拗なまでに責め
立てられ苦痛に顔を歪めながら、彩香の瞳
はじっと康太を見据えていた。
 それは少年にとって、何より辛い責め苦
であった。
 ―――お願いだから、そんな哀しい眼で
僕は見ないでくれ…。彩香を助けてやれる
ほどの勇気は僕にはないんだ。だから……

 康太は耐えきれない心の痛みに、まとも
に彩香の潤んだ眼を見ていることが出来ず
下をうつむいてしまった。

「あ、あ―ッ」
 彩香の口から息をするのも苦しいくらい
切迫した喘ぎ声がこぼれる。

「そろそろイッちまってもいいんだぜ」
 鈴木が唾液で口中を濡らし、より激しく
舌先を早く動かし始めた。

「うう―ッ! だ、だめ、ダメェェ……」
 小さなお尻がブルブルッと震える。

「ああッ、いや、クッ、ククゥ―ッ」
 クネクネと大きく体を悶えさせる。

「せっかく康太が見てるんだ。早く気持ち
よくなっちまえよ」
 鈴木の言葉で、全て歯止めが解けた。

「もう、くンッ……あああ―――ッッッ」
 少女の体が後ろに大きくのけぞり、クッ
と硬直した。

 康太は彩香の方をチラリと見ると、苦渋
に満ちた表情を浮かべ、またうつむき顔を
伏せた。

 


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