『世界は時折、嘘をつく』
       視姦       
 
 5.視姦

 過酷な運命に翻弄されるひとみを今、3つ
の眼が見つめていた。
 1つは悪魔のように陵辱を続ける鈴木の眼
 もう1つは部屋の隅で動くビデオカメラの
冷たい眼。
 そして、もう1つは・・・

          @

 ひとみのたった1人の弟、康太は息を押し
殺すように隣室で姉の様子を見守っていた。
 いやそれは観察と言う方が正しいかもしれ
ない。なぜなら康太は縄で腕を拘束されたり
何か体の自由を奪われているわけではなく、
軽い軟禁状態にあり、姉のひとみが現れた時
にはすぐに部屋を飛び出して、もちろん共に
逃げ出すことも出来たはずだった。
 しかし康太はこの部屋に留まった。それは
ひとみが助けに来る少し前に鈴木が囁いた
一言にあった。

「なぁ〜康太、今から面白いもんを見せて
やるよ。お前のお姉ちゃんの面白いもんだ。
その部屋でじっとしてろ、そしたら・・・」

 そして康太は今まで見たこともない姉の
姿を、何かに憑かれたように観察していた。

「ン・・ン・・・ハァ・・や・・・」
 自分にさえ見せたことのない恥ずかしい
場所を見も知らぬ男に弄ばれ、淫らな声を
あげている姉。まるで自分の知っている姿
とは明らかに異質なそれに、康太は激しい
戸惑いと僅かな興奮を覚えていた。

「だ、だめ・・それだけは・・・クッ・・」
 鈴木の指は少年の姉の一番大切な場所を
こじ開けるかのように激しく動いていた。
 昨日までテレビのリモコンの取り合いを
したり、勝手に人の物に触ったなどと些細な
ことで喧嘩をしていた姉が、イヤラシイこと
を自分のためにされている。
 本当なら「やめろ」とこの部屋をすぐに
飛び出し、助けに行くべきなのに康太には
それができなかった。それはもう少しここで
それを見ていたいという欲望と、少年らしい
純粋な正義感との間で、必死に葛藤する心の
現れでもあった。

「・・痛い・・・クッ・・だ、だめ・・・」
 ひとみの中に指はズブリとゆっくり入り、
静かに動き始めていた。クチュクチュと音を
立てて入り口を出たり入ったり、また入った
まま撫でるようにかき回されたり、そのたび
にひとみは唇を噛みしめ、洩れ出る淫らな声
を堪えていた。
 しかし最初はあんなに堅く閉じていた2本
の足も今は力を失い、鈴木のその激しい欲望
を止めるものはもう何もなかった。

 クチュ・・チュ・・・クチュ・・
「・・い、いや・・・」 
 ひとみの奏でる淫らな音が哀しく狭い部屋
に響く。
 もうすでに流す涙さえ枯れ果てたひとみを
散々に指で苛め尽くすと、今度はそれを口に
よる愛撫に切り替えた。

 クチャ・・グジュッ・・・ズルズル・・・
「やめてよ・・・ハ・・ハァ・・お願い・・
もういいでしょ・・もう・・・」
 鈴木の舌先が敏感な部分に触れるたびに
ひとみの体はピクッと痙攣したように小さく
震えた。刺激を与えるたびに小さな体から
溢れ出る甘い液体を、わざと派手に音を立て
鈴木はしゃぶりすすり上げた。
 そしてあんなに頑なに閉じていたひとみの
唇も僅かに開き、白い歯が唾液で濡れて光っ
ていた。

「ハァ・・・あ・・ン・・ン・・ひっ・・・
だ、だめ・・許して・・や・・もうい・・・
・・ぁ・・ア・・いやぁぁ〜〜〜〜っ・・・」
 それは康太の目には、姉の中で何かが弾け
そして何かが終わったように映った。

         @

 ひとみは腕の縄を解かれ、ソファーの上で
丸くうずくまり声を押し殺して泣いていた。
 鈴木はくわえタバコで苦笑いのまま毛布を
そっと体に掛けてやり、
「ちょっと子供にはきつかったかな・・」
とささやかな慰めの言葉をかけた。

「まぁ〜お前よくがんばったから御褒美だ。
一番会いたがっていた弟に会わせてやるよ、
お〜〜い康太、出てこい!」
 鈴木が向かって左側の壁にある隣室のドア
に声をかけるとしばらくして、じっと下を
うつむいたままの康太が姿を現した。

「康太、よかった本当に無事だったんだ」
そうひとみが嬉しそうに声をかけても、
何故か康太は終始うつむいたまま無言で
いた。もちろん本心は自分も姉に駆け寄り、
一緒に再会を心から喜びたかった。しかし
それはどうしても出来なかった。
 それは姉に対する幾つかの後ろめたさで
あり、その中で一番最大のものは、見ては
いけない姉の恥ずかしい姿に興奮を覚えて
しまった自分自身に対するものであった。
 まるで自分まで鈴木の共犯者のような気
がして、康太は姉の顔をまともに見れずに
いた。

「じゃぁ〜今日のところはこれで終わりだ。
最後にビデオでも見ておしまいにするか?」
 鈴木はそう言って部屋の隅のテレビの前で
何かゴソゴソし始めた。最初ビデオと聞いて
ひとみの体がピクリと動いたが、さっきまで
回っていたビデオカメラとは無関係らしいと
解ると、不思議な顔でテレビに興味を移した

 まもなくセッティングが終わったらしく、
テレビに何かが映りはじめた。

 薄暗い個室のような場所、蛍光灯の忙しく
明滅する光、乾いた反響音だけが冷たく周り
に響いている。
 やがて遠くの方から誰かの駆けてくる足音
が聞こえた。そして一人の少女が激しく息を
弾ませ個室に入り、チェック柄のスカートを
まくり上げ躊躇なく下着を下ろし始めた。
 その瞬間、ひとみは全てを理解した。
 少女は下着を下ろし下半身を剥き出しに
したままその場に屈みこみ、ため息を大きく
吐き出し激しい水音を奏で始めた。

「だ、だめ、いやぁぁ〜〜・・やめて、早く
ビデオを止めて・・・」
 それは紛れもなくひとみ自身の数時間前の
姿であった。しかし鈴木はひとみの言葉には
全く耳を貸さず、
「いいか康太、お姉ちゃんがどんなオシッコ
するかよ〜く見とけよ」

 ジョロジョロ・・チョロ・・ジョロジョロ

 淫らな水音は終わりなく個室に響いていた。

「イヤ・・康太・・み、見ないで・・・こんな
お姉ちゃんの姿。お願いだから目を閉じて」
 唯一の救いはその映像はカメラポジション
に問題があり、正面からの映像にも関わらず、
肝心の放尿する股間の部分がうまく映って
いなかった。しかし少女にはそれで充分で
あった。
         
         @

 放心状態のひとみの傍らで康太はただ
立ち尽くし、何もできずにいた。

「さぁ〜今日はこれで本当の終わりだが
明日は何をしょうかな〜・・・。もっと
ひとみといろんなことしたいな。う〜ん
そうだな、浣腸でもやってみようか?」
 満面の笑みで鈴木は軽く言い放った。

 一瞬絶句するひとみを見て鈴木は、悪戯
好きの子供のように、
「うそだよ〜ん、そんなことしねぇ〜よ。
俺の今日の晩ご飯アレなんだ。だからさ、
明日の朝からひとみの臭いやつはあんまり
見たくないんだ。また今度な」

 ひとみはその場で静かに泣き崩れた。
 康太にはそっと毛布を掛けてやることしか
出来なかった。

 2人の長い1日が今ようやく終わりを
迎えた。

 


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