『世界は時折、嘘をつく』
      原罪      
 
 3. 原罪

 廊下に響くトイレの水音。

 しばらくして、ひとみは目を伏せる
ようにして、トイレから出てきた。
 やはり自分が発した言葉を今になって
少し恥ずかしく感じたのだ。

(〜お願いもう許して、なんでも言うこと
聞きますなんて、やっぱり恥ずかしいよ)

 しかしそんなもの、彼女がこれから
出会うであろう様々な恥辱に比べれば、
ほんのささやかなものだった。

         @
  
 部屋に戻ったひとみを、いやに優しい
鈴木の笑顔が待っていた。
  
「さぁ〜約束は守って貰うからな。」

 ひとみとて、トイレにいる間に覚悟は
出来ていた。賭けに負けたうえに、自ら
何でも言うことを聞くことを、宣言した
のだから。

「さぁ〜私は何をしたらいいんですか?
肩揉み、お買い物?それともお掃除でも
しましょうか。」

 投げやり気味にそう言ったが、それは
12才の考える、常識的に多少 屈辱的な
ことで、
「おいおい、おまえ大人をなめてんじゃ
ないのか?そんなじゃ罰ゲームになんねぇ〜
んだよ。」と言われては返す言葉もなかった。 

「罰ゲームなんだから、恥ずかしくても
我慢してくれよな。」
 そう言いながら、鈴木はビデオカメラを
おもむろに構え始めた。

(ビデオカメラの何処が恥ずかしいの?)
 ひとみには全く、理解ができなかった。

「では、まず自己紹介からしてもらおうか」

(何それ?・・まぁいいわ、今だけ言うこと
を聞いてあげる。)

「藤原ひとみ12才です。特技はバレエと
一輪車、父と母と弟の3人家族・・・。」
 それから2つ、3つ他愛のない話をしたが
特に問題はなかった。 

 しかし、鈴木の次の質問で状況は一変した

「ひとみはキスをしたこと、あんのか?」
 いつしか口調も荒くなり、自分の名前が
呼び捨てにされていた。 

「あなたにそんなこと答えたくないです。」
 色白の顔が一瞬で耳まで赤くなった。
  
「あっそう。じゃあ、SEXってわかるか?
どうやったらガキが出来るかってことだ。」

 今度は小さく頷いた。それは保険の時間に
図解付きで習った。

「じゃ、ひとみはオナニーするんだ。」

 答えられるはずもなかった。
 言葉は知っていた。ただその本当の意味は
まだ知らず、また男の子だけの話で、自分には
全く関係ないものだと思っていたからだ。

「知らなくてもいいぜ、後でちゃんと丁寧に
教えてやるから。」

(教えてやる?・・・どういうことだろう。)

 気がついた時、鈴木はひとみの横に座り
その長い黒髪をそっと撫でていた。

「やめて、触んないで!」
 言いようもなく耐え難く、気持ち悪かった

「おいおい、これは罰ゲームなんだ。それに
お前、ここに来た目的を忘れてんじゃないか
弟を助けたいんだろう?俺様の言うことに
逆らうと、可愛い弟は死んじまうんだよ。」

 返す言葉もなかった。
(そうだ、康太を助けなきゃいけないんだ。
ここで私が逆らえば、弟は殺されてしまう・・
我慢しなきゃいけないんだ・・・我慢。)

「しかし、罪だよな。」
 鈴木は哀しそうに呟いた。
「こんな綺麗な顔に生まれたんだからな。」

 優しく髪を撫でていた鈴木の手が、静かに
頬を伝い首筋に下りてくる。
 いつしか、その手は胸もとに延びていた。

(我慢、我慢・・・何があっても我慢)
 必死にひとみは自分に言い聞かせた。

 白いブラウスの下はインナーのTシャツ
しか着ておらず、鈴木の手の感触がリアルに
伝わってくる。

 12才の膨らみかけの幼い乳房を、まるで
愛でるやうに鈴木は優しく撫でていた。
「・ウゥ・・」

「さぁ、ブラウスも脱ごうか。」
 拒む間もなくそれは脱がされ、Tシャツ
一枚だけの姿にされた。

         @

「・・・ァ・・」
 健気に歯を食いしばりながらも、ひとみは
呼吸の苦しさを感じた。
(なんで苦しいんだろう?) 

 その薄手のTシャツは、汗ばんだひとみの
体液を吸い込み、微かな膨らみと小さな乳首
を透かした。

 鈴木は、人指し指をピーンと伸ばし、
おもぬろにそれを乳首に近づけた。

「キャッ・・・」 
 短く、ひとみの口から呟きが洩れた。

 優しく、優しく、その指は乳首の周りを
撫でている。そのたび、ひとみの口から声に
ならない吐息が洩れた。

「・・・ハ・・・ァ・・・ハゥ・・」

 鈴木はその様子を楽しんでいた。
「なんだ、ひとみ。感じてんじゃないのか?
乳首も立ってきてるみたいだし。」

「へ、変なこと言わないで下さい。・・・ゥ」
 それは精いっぱいの強がりだった。

 しかしそんな言葉とは裏腹に、少女の
乳首は悲しくも立ち始め、執拗な愛撫の
中で、確かな成長の息吹を感じさせた。

「さてと」
 そう言いながら、鈴木はTシャツの裾に
手をかけた。
 叫ぶ間もなく、それは無惨に剥ぎ取られ、
後には黒いソファーの上で身を堅くし、
小さく震える少女だけが残った。

 今、ゲームが始まった。

 


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