第九話 福沢由紀子の巻(第三部)
第三章 六年ぶりの肉交に歓喜する肉襞
第三章 六年ぶりの肉交に歓喜する肉襞 由紀子は外に出ると音を立てぬようそっとドアを閉め、鍵をかけた。
あたりは真っ暗でひっそりと寝静まっている。時間は午前二時を少し回ったところ。若い女性が一人で出歩く時間ではない。
身につけている服もベージュのタンクトップの下はブラジャーをしておらず、胸の膨らみの頂点に突起がうっすらと浮きでている。水色のスカートは股下五センチくらいしかない超ミニだ。おまけに脚は素脚ときている。男から見たら襲って下さいと言っているも同然の姿だった。
あたりを伺いながら由紀子は少し早いペースで歩を進める。やって来たのは先日、少女が男に犯されているのを見たトイレのある公園だった。昼間は小さい子どもで賑やかなところだが、さすがにこの時間では誰もおらず、ひっそりと静まり返っている。
何をやっているの、あたし.....
由紀子は繰り返し自分に問いかける。しかしその足は魅入られたように、公園の隅に建てられている公衆便所へ向かって進んでいた。
由紀子は辺りの様子を伺いながら男子トイレへ回った。この公園は出来てからまだ二,三年しか経っておらず、トイレも女子の方に限って言えば、比較的綺麗だった。しかし男子トイレはそれに比べると薄汚れており、ツンとくるアンモニアの臭いが漂ってくる。
由紀子は誰もいないことを確かめ個室に入り、鍵をかける。
欲しい、あんな風に犯されたい.....
壁にもたれ掛かり目を閉じると、先日ここで覗き見た少女を思い浮かべながら、左手を胸に当て右手は太腿をスーッと撫で上げる。
「ああっ....ダ、ダメッ」
ゾクゾクする感覚に深いため息を漏らす由紀子。
もうこんな事を始めて三日目になる。もう止めなくてはと家を出る前に何度も自制しようとする。しかしそのままベッドに入ると、ここで犯されていたあの少女の姿が脳裏に浮かんで来て、下腹部が疼いて我慢する事が出来ないのだ。
「あっ、ああっ...い、いやっ.....」
タンクトップの裾から手を差し入れ、直に乳房に触れると、ゆっくりとこねるように揉みしだく。更に指先で胸の尖端をコリコリと刺激する。夜中とはいえ、もし人が来たらというスリルが快感の波を増幅させる。
「ああっ...いやぁっ、ダメッ」
乳房への刺激を続けながら太腿を撫でていたもう一方の手をスカートの中へと差し入れ、蝶結びになっているスキャンティの紐を引く。パチッという弾けるような音と共にそれは小さな布切れとなってもう片方の太腿に巻き付いた。
花弁から分泌された蜜液を吸って縮こまっている茂みを掻き分け、指先で秘裂を探り当てる。押し開くとピチョッと音がして、新たな愛液がドッと溢れ出てきた。それは指を伝って手のひらを濡らし、太腿にも伝って行く。
こんなに濡れて.....。
自制の効かなくなった身体が恨めしくて仕方がなかった。しかしこの興奮を沈めないと帰っても悶々とするだけで、とても眠れそうにない。
由紀子は内腿をスーッと撫で上げ、恥毛を指に絡めてその下の恥骨から亀裂の上方を叩くように揉み始めた。
「ああっ...い、いやっ、やめてっ」
由紀子は中学の時貴弘に犯されていたときの事を思い出していた。貴弘にもトイレで犯された事があった。放課後に門の前で待っていた貴弘に、人気のない小さな公園のトイレに連れ込まれ、後ろから貫かれたのだ。そこは手入れをする人もいない感じで、今いるここよりも数段汚れていた。その頃は由紀子の身体もすっかり性感を開発されており、むせるようなアンモニアの匂いが充満する狭い個室の中で、何度も絶頂へ突き上げられた。
「いやっ、あっ、ああっ.....」
片脚を便器の前にある水洗タンクに乗せて股間を開くと、勃起したクリトリスを摘み、もう片方の手で膣襞をこね回す。
「あ、ああっ....だ、ダメッ.....」
快感のカーブが急上昇し、由紀子はあられもなくお尻をくねらせる。指が紡ぎ出す快感と淫らな想像によって掻きたてられる興奮とでとてつもない快楽に由紀子は呑み込まれていく。
指を動かす速度が早くなっていく。人差し指でクリトリスを嬲り、中指と小指は膣口に押し込まれピストン運動を繰り返す。そのたびに派生する熱いうねりが由紀子の淫欲を嵐のように煽り立てる。
「も、もうダメ...ああ.....いく!いくわ......」
背筋を芳烈な快美感が走り抜け、閉じた瞼の裏で閃光が走る。
「ああっ、いくっ、いくっ、イクゥッ!」
慌てて抑えた口元から引き絞るような声を漏らし、由紀子は突き上げられるようなオーガズムを迎えた。
「はぁ、はぁ、....」
快感の余韻に浸りながら、荒くなった呼吸を徐々に整える。やがて快感の曲線が下降線に入り、徐々に思考力が回復していく。性欲が満たされると惨めな気持ちに襲われる。その繰り返しだった。
今日もまた.....。
由紀子はティッシュで愛液に濡れた股間を拭うと、スキャンティの紐を結び直し、まくり上げていたスカートを元に戻した。。
明日もまたここに来てしまうのかしら。
そんな事を考えながらドアを開けた瞬間、
「キャッ!」
由紀子は思わず悲鳴を上げていた。目の前に男が立ち塞がっていたのだ。
「お姉ちゃん、男子トイレでマンズリとはやってくれるじゃないか」
由紀子の行為を見ていたらしく、男はニヤニヤと不気味な笑いを浮かべて言った。歳の頃は四十過ぎくらいだろうか。薄汚れたジャージを身につけ野球帽をかぶっている。どうやら土方か何かの肉体労働者らしい。背丈は由紀子と同じくらいだが、仕事で鍛えられているのか、ガッシリした身体付きをしている。酒に酔っているのか顔がほんのりと赤みを帯びている。。
「い、いや.....」
快感の余韻も吹き飛び、由紀子は恐怖に身体を震わせ立ち尽くした。逃げようにも目の前を塞がれていてどうしようもなかった。
「あっ!イ、イヤッ、放してッ!」
それでも何とか脱出しようともみ合ったものの、男の強い力には叶うはずもなくあっという間に個室内に押し戻され、壁に押しつけられてしまった。
二人とも汚れた便器を跨ぎ、由紀子は壁に顔を付けて男へ尻を突き出すポーズを取らされた。男は由紀子のスカートを一気にまくり上げ、スキャンティのサイドの紐を引っ張る。するとそれはもう片方の太腿に絡みつくだけの小さな布切れとなり、キュンと形良く盛り上がった真っ白なお尻が露わになった。抗う時間もないほどの素早さだった。ただアッと悲鳴を漏らし、身体をブルッと震わせた。
「おお、タマらないケツしてるじゃねぇか」
はち切れんばかりに張りつめた尻肉をムンスと掴み、荒々しく撫で回しながら、もう片方の手でタンクトップをまくり上げる、お椀型の柔らかな膨らみが露わにされた。
「上はノーブラで下はヒモパンか、よっぽど男が欲しかったんだな」
「ち、違い...あっ」
由紀子は思わず呻いていた。男の手で淫媚に揉み上げられ、たちまち乳房が朱に溶ける。そして薄桃色の乳首がツンととがり始めると身体に甘美なさざなみが広がり始める。
柔らかな乳房は激しく揉みしだかれ、無骨な男の手の中で様々に形を変える。一方尻の谷間をまさぐる手は蟻の戸渡りにまで伸びて来た。
「ああっ、い、いやっ.....」
男の指が秘園へと潜り込み、花びらを押し開くと、由紀子は艶やかな黒髪を振って身体を捻る。
「なんだ、ビショビショじゃねえか」
「い、いやっ、言わないでっ.....」
図星を刺され、由紀子は恥ずかしさに身体を震わせ、白い肌を真っ赤に染める。しかし不潔な公衆便所の中で、見も知らぬ野卑な男に辱められている惨めさが不思議な刺激となって身体の芯を熱く溶かし始めているのも事実だった。先ほどティッシュで拭ったばかりだというのに、秘園は新たな愛蜜をおびただしく溢れさせていた。
ああ、どうしてこんな事をしてしまったんだろう。
由紀子は込み上げる淫らな欲望に抗しきれなかった自分の意志の弱さを、心から悔やんだ。身体が反応している事を知られた恥ずかしさにもはや逃げようとする気力も消え失せてしまった。
「凄え、どんどん溢れてくるぜ」
蜜壷に中指を突き立て、強烈な収縮を見せる肉路へえぐるように抽送を加えると、クチュクチュと音がして新たな愛蜜が止めどなく溢れ出てくる。そのうち、たまらなくなったのか男はズボンのチャックを引き下げ、赤黒く充血しきった砲身を取り出した。
「さあ、一緒に天国へ行こうぜ」
「ああ...ダメッ、それは絶対にダメッ!」
熱くたぎった肉棒がお尻に押し当てられ由紀子はハッとなって左右に顔を振って拒む。今までせっかく耐えてきた事が全て無駄になってしまう。しかし顔を振ったくらいで欲望に飢えた男が解放してくれるはずはなかった。
「そらっ、いくぜ」
「い、いやっ....あぅぅっ」
ムチムチした尻肉を割り、熱くたぎった剛直が花裂を押し開き入ってくる。由紀子は壁に顔を擦りつけ、声を立てまいと必死に唇を噛みしめる。
「うっ...ああっ....」
息が詰まりそうな圧迫感に苛まれ、苦しげに呻く由紀子。
「おお....締まりも凄いが、中が凄く熱いぜ。燃えてるみたいだ」
男は由紀子の膣路の反応に感心したように呟いた。両手はたわわな乳房を鷲掴みにしてユサユサと揉みたてながら、激しく腰を突き動かし、容赦なく媚肉をえぐりにかかる。
「ううっ...いやっ、ああっ、やめてェ....」
ズーンズーンと襲う衝撃に必死に耐える由紀子。しかし目覚めかけていた媚肉が、男の侵入で完全に覚醒するまで、そう時間はかからなかった。
少しずつ肉路が順応し始め、圧迫感も徐々に薄れてくる。代わって込み上げてきたのはあの麻薬のような快楽だった。膣路を目いっぱい塞がれ、ズンズンと子宮まで突き上げられるような感触に、腰から背中へ電流のような快美感が走り抜けていく。
「すげえ、絡みついて来るみたいだ。何だかんだ言って、やっぱりやりたかったんじゃねえか」
六年ぶりに受け入れた男の肉塊で、禁断の愉悦を完全に思い出した媚肉はまるて久しぶりの訪問者を歓迎するかのように、その肉襞をからみつけ、離すまいとするかのような反応を見せる。
「ああっ..あっ、だ、ダメッ.....」
抗う言葉も今や、鼻にかかった甘ったるいものになっていた。子宮を中心に蕩けそうな感覚が体中に広がっていく。もっと快楽を貪ろうとするかのように、由紀子は無意識のうちに自らも腰を振っていた。
「ああっ、ダメェッ!」
もう絶頂は間近だった。身体が蕩けてなくなってしまいそうな感覚がどんどん身体中に広がってくる。
「おおっ、た、たまらないぜ、で、出るっ」
「あっ、い、イヤァッ!」
子宮に熱い迸りが浴びせられるのを感じ、由紀子は我に帰り戦慄を覚えた。しかしそれも続いて訪れた快楽の嵐に押し流され、続けざまに注ぎ込まれる熱い樹液の感触に更なる絶頂へと突き上げられる。
「フゥーッ」
男は射精を終えると満足げに深いため息を漏らし、ゆっくりと由紀子の中から砲身を引き抜いた。
「凄く良かったぜ、姉ちゃんも随分たまってたようだな」
ズボンを上げながら男が言う。
「明日もここに来いよ、また二人で楽しもうぜ」
男はそう言い残すと個室から出て行った。
由紀子はその後もしばらく動こうとはしなかった。タンクトップは乳房の上までまくり上げられ、お尻も露わにされたままである。内腿を男の放出した樹液が伝いトロトロと流れ落ちていく。
心では自分の軽率な行動を悔やんでいた。しかし身体は久しく忘れていたジーンと痺れるようなオルガスムスの余韻にドップリと浸っていた。
やがで快感のカーブが下降線に入り、身体が正常な状態に戻ってくる。由紀子はようやく壁から手を話すと上半身を起こした。そして汚された股間をティッシュで拭い、乱れた着衣を整えると何喰わぬ顔で公園を後にした。
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