『若草を濡らす少女たち』
第九話 福沢由紀子の巻(第三部)
      第二章 再び疼き始めた媚肉     

第二章 再び疼き始めた媚肉

 由紀子はあたりを見てハッとなった。
 由紀子はどことも知れぬ森の中にいた。しかしどこかで見たような気のする風景だった。木々の枝の隙間から木漏れ日が差し込み心地よい温かさに包まれている。
 しかし何故か自分がセーラー服を着ている事に気が付いたとき、言い様の無い恐怖が由紀子を襲った。
 と、突然目の前に現れた黒い影。それはあの黒い覆面を被ったプロレスラーのような男だった。
 「キャーッ!」
 由紀子は恐怖に悲鳴を上げ、男から逃れようと走り出す。しかし足が思うように動かず、すぐに男に捕まり地面に押し倒されてしまった。
 「イヤッ、やめてェッ!」
 由紀子は懸命に抵抗を試みた。しかし男は何事もないかのようにセーラー服の胸元に手をかけ、まるで紙切れのように引き裂いた。
 「キャーッ、イヤァーッ!」
 剥き出しにされた乳房を男は鷲掴みにし、荒々しくこね回す。同時に薄桃色の乳首を含み舌をそよがせる。
 「ああっ...い、いやっ.....」
 乳房を責められているうちに、下腹部に甘い疼きが沸き起こっていた。しかし感じている事を認めたくなかった由紀子は男の背中を拳で滅茶苦茶に叩いた。しかし男は何事もないかのように乳房を吸い続けている。
 と、突然敏感な秘肉にヌルッとした感触を覚えた。
 「い、イヤァッ!」
 いつの間にか由紀子は全裸にされていた。男は由紀子の太腿を抱え、股間に顔を埋めている。
 「ああっ...だ、ダメッ.....」
 由紀子は下腹部に沸き上がる快感に荒がうように激しく顔を振った。同時にこの悪夢が早く醒める事を念じた。そう、これが現実でない事は分かっているのだ。
 しかし男の舌が敏感な突起を嬲る感覚は夢とは思えないほどリアルに感じられる。
 「ああっ...や、やめてっ.....」
 しかし下腹部を中心に甘い痺れが広がり始め、言葉とは裏腹に由紀子は無意識に腰を捩っていた。秘唇が恥ずかしいほど潤んでいるのが自分でも分かる。
 不意に男が腰を割りこませ覆い被ってきた。入り口に固くて熱い物が押し当てられる。 「お、お願い、それだけは許してッ!」
 我に帰った由紀子は涙に濡れた顔を上げて訴える。しかし男は由紀子の肩を掴むと腰をグイと突き出した。
 肉唇を割って、先端が押し入ってくる。
 「イヤァーッ!」

 由紀子は自分の叫び声で目を覚ました。
 時計を見るとまだ午前二時だ。昨日は結局トイレでの刺激的な光景が頭から離れず、とうとう眠れなかった。今日はベッドに倒れ込むと同時に深い睡魔が襲って来て、熟睡出来るはずだった。それなのに.....。
 まだ心臓がドキドキしている。息苦しく、喉がカラカラに乾いていた。
 どうして、今頃になって.....
 七年ぶりに見る忌まわしい夢だった。貴弘に処女を奪われた後、毎晩のようにうなされた誰とも分からぬ不気味な男に犯される悪夢。しかも男が挿入してくる直前で終わるところまで同じだった。
 やはり昨日あんな光景を目の当たりにしたせいだろうか。由紀子は改めて自らの軽率な行動を悔やんだ。
 胸の動悸が収まってくると、身体がベッドの底に吸い込まれて行くような倦怠感に支配され始めた。
 それだけではない。下腹部が熱く疼いていた。男に秘所を舐められたのが夢の中とは思えないくらい、リアルな感覚がその部分に残っている。実際そこは夢の中そのままに、おびただしく潤んでいた。
 このままではとてもではないが眠れそうにない。由紀子は無意識の内に股間へ手を伸ばしていた。 
 いけないっ、何をしているの!.....
 由紀子は自分を叱りつけた。ここで性欲に負けたら、せっかく今まで我慢してきた事が無駄になってしまう。しかしじわじわと込み上げてくる欲望はもう抑えきれないところまで膨れ上がっていた。
 少しだけ、少しだけよ.....。
 由紀子はおそるおそる右手をパンティの中へ挿し入れ、そろりそろりと花裂を擦り上げる。忘れかけていたヌルヌルした感触が指先に当たる。
 「ああっ、か、加藤先生.....」
 由紀子は加藤の顔を思い浮かべ、名前を呟いた。今も忘れられない精悍な笑顔、優しくいたわるような甘いセックス、その中で加藤が与えてくれた深い快美感。
 けれどもどうした事か性感の高まりはピタリと止まってしまう。長い間のブランクで性的な感覚が衰えてしまったのだろうか。あれほど幸せなオルガスムスを与えてくれた加藤とのセックスを思い浮かべたのに.....。
 由紀子は異変を感じた。
 やっぱり止めた方が.....。
 しかし由紀子の指が躊躇しているうちに、突然下腹部に貴弘との激しいセックスの感触が蘇った。
 処女を散らされたときの引き裂かれるような痛み、連日貴弘のアパートで犯された時の、突き上げられるような絶頂感。
 六年以上前の忌まわしい記憶が全身に広がっていく。すると静まりかけていた身体の疼きが急カーブを描いて高まってきたのだ。
 指先を花裂に這わせ、スッスッと撫でると、下腹部に甘い痺れにも似た感覚が沸き起こった。全身がカッと熱くなる。細い指で乳房を鷲掴みにして、ヤワヤワと揉みしだく。量感のある膨らみはジットリと汗を帯びていた。
 「ああっ、いやよっ、こんなのイヤッ、イヤッ....」
 背筋に電流のような感覚が走り、下腹部にジュンと熱い物が沸き上がった。
 由紀子は泣きながら右に左に顔を振る。必死に脳裏から振り払おうとしても貴弘との荒々しい肉交の記憶から逃れる事が出来ない。それどころかあのエネルギッシュで強烈な責めが一層生々しく身体に蘇ってくる。そしてそれが更に由紀子を頂上へ導いていく。
 嘘よ、こんなの嘘よっ.....。
 由紀子は心の中で絶叫する。理不尽に処女を散らされ、その後も陵辱を受けたときのことを思い出しながらオナニーをする自分が信じられない。しかし気持ちと喧嘩するように指先は秘肉を責め続けている。
 性感の高まりに引きずられるように、脚はめいっぱい開げられ、腰はベッドから浮き上がっている。
 ダメッ、もうこんな事...。
 心の中で葛藤しながらも親指を曲げ、クリトリスを擦り付ける。他の指腹でヌルヌルになっている秘唇を撫で回す。
 「ああっ!」
 もう一方の手ではち切れんばかりの胸の膨らみを揉みしだくと、芳烈な快美感が身体中を走り抜けた。
 「いやっ、もういやっ、誰か助けてっ」
 脳裏にグロテスクな肉塊が浮かんだ。それは由紀子に迫ってくるように徐々に巨大になってくる。
 「ああっ、イヤッ、イクッ、イクゥッ」
 由紀子はピクピクと身体を震わせ、峻烈なオーガズムの世界へ呑み込まれていった。

 


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