第六話 福沢由紀子の巻(第二部)
第六章 本当の女の悦び
第六章 本当の女の悦び 加藤が助けてくれて以来、貴弘は二度と由紀子の前に現れなくなった。
二、三日してから加藤が貴弘のマンションに行ってみたところ、貴弘は引っ越していた。加藤に痛めつけられたのがかなり効いたらしい。
学校が終わって加藤のマンションを訪ねた由紀子は、話を聞いて自由になった喜びを噛み締めた。
もう自由なんだわ、あたし。これからは勉強も好きなだけ出来るし、友達とだっていっぱい遊べるんだわ。
爛れた淫欲の日々と決別し、前みたいな楽しい学校生活が送れるのだ。そう思うと嬉しくてたまらず、大粒の涙がとめどなく零れ落ちる。
「良かったな、福沢」
胸の中で泣きじゃくる由紀子の髪を加藤は優しく撫でる。
「何もかも先生のお陰です。ありがとうございます」
「おまえが元気になって、また幸せな生活を送れればそれでいいんだ」
「先生、もうひとつお願いがあるんです」
真っ赤な顔をして由紀子は加藤を見つめた。
「何だ。言ってみろ」
「これからも...おつき合いをして欲しいんです。先生と生徒としてじゃなく...つまり、その.....男と女として」
「福沢.....」
状況から仕方がなかったとはいえ、自分の学校の生徒である由紀子を抱いた後、加藤は正直少なからず罪悪感を感じていた。しかしその時に加藤は由紀子に対して生徒する気持ち以上のものを感じたのも事実だった。
「本当に俺でいいのか」
由紀子は無言で頷き、潤んだ目で加藤を見つめた。
後はもう言葉などいらなかった。どちらからともなく顔が近づき、熱い口づけが始まった。
「うっ、うふぅっ.....」
キスをしながら胸の膨らみをさわさわと撫でさすられ、由紀子は早くも甘い吐息を漏らし始める。
「ベッドへ...連れてって、先生」
「よし」
加藤は由紀子を軽々と抱き上げ、ベッドに優しく横たえる。
セーラー服を脱がせて全裸になった由紀子の全身に丹念な愛撫を施していく。貴弘とのセックスですっかり性感を開発された由紀子は、身体中に広がるさざなみに身をくねらせて喘ぎ泣く。
「行くぞ、福沢」
加藤は由紀子の股間に腰を滑り込ませると、熱くぬめった秘唇のとば口に猛り切った分身を当てがった。
「せ、先生.....来てぇ」
由紀子は自ら脚を大きく広げ、加藤の侵入を助けようとする。
赤黒い怒張が可憐な谷間に吸い込まれるように入っていく。
「ああっ.....せ、先生、嬉しいっ」
大好きな加藤の分身を迎え入れる喜びに由紀子は甘いため息を漏らす。
加藤がゆっくりと腰を使い始めると、フワッと浮くような快美感が由紀子の身体を立て続けに走り抜けていく。そして身体が蕩けるような甘く心地よい感覚に包まれ始める。貴弘に抱かれている時に感じた、突き上げられるような感覚とは全く異質の奥深い快感だった。
「ああ.....由紀子、素敵だよ」
加藤も新鮮な秘肉の感触に酔いしれ、再び由紀子を名前で呼ぶ。
「ああっ...嬉しい、先生....ああっ、き、気持ちいいッ」
これが本当の女の悦びなのだ。由紀子はようやく分かった気がした。
「ああ...先生っ、い、イッちゃう」
歓喜の声を上げ、由紀子はゆっくりと最初のアクメに達していった。
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