『若草を濡らす少女たち』
第八話 河村友美の巻
       第二章 狙われた制服      

第二章 狙われた制服

 夏休みが終わってから、早いもので二学期も一週間が過ぎていた。
 友美は少しホッとしていた。今朝予定通り生理があったからだ。いつもならうっとうしいはずの生理がこれほど待ち遠しかった事はない。これで取り合えず最悪の事態は避けられた。
 しかしまだ安心は出来ない。あの用務員がいる限りいつまたレイプされるか分からないからだ。
 警察に訴える事や、先生に相談する事も考えたが、それはしないつもりだった。自分の恥を話す事になるし、当然親にも知れるからだ。
 といって妙案がある訳でもない。しかし友美は取り合えず用務員室へ行ってみる事にした。もしあの男が出てきてもまさか昼間から襲ったりはしないだろうし、すぐ近くに教員室もある。
 「おや、何か用かね」
 出てきた用務員は細身で白髪、眼鏡をかけている初老の人だった。
 「あの...つかぬ事を伺いますが」
 あの用務員が出てこなかった事に少しホッとしつつ、友美は特徴を話し、該当する人がいるかどうか訊ねた。
 「この学校の用務員はわしの他に二人いるが、そういう人間はちと思い当たらんなぁ」 用務員は考え込みながら言った。なら、あの男はいったい何だったのだろう。
 「ああ、そう言えば」
 用務員は何かを思い出したらしく、ポンと手を叩いた。
 「八月だけ臨時の人が来ておったらしい。その人じゃないかな?わしも会った事はないからどんな人かはよく分からんが」
 「じゃあ、その人は.....」
 「あくまで臨時じゃから、もう来ないと思うが。事務所に行けば詳しい事が分かると思うが、どうかしたのかね」
 「い、いえ...そういう訳じゃないんです。どうもありがとうございました」
 友美は一礼すると用務員室を後にした。
 気が少し楽になった。恐れていた妊娠も避けられたし、何よりもあの男と会う可能性が無きに等しくなった事が何より有り難い。
 そうよ、悪い夢を見たと思って忘れれればいいんだわ。
 友美は思った。そう、あの男はもういない、元々処女ではなかったし、今までと何も変わっていないのだから。
 「いっけない。次の授業体育だったわ」
 昼休み終了まで後五分くらいしかない。友美はスカートを翻して、体育着を取りに教室へ走って行った。

 学校を出ると日は殆ど沈みかかって空には暗闇が迫っていた。
 遅くなっちゃった.....。
 僅かに明るさの残る夕焼けに染まった空を見上げながら友美は呟いた。
 今日は二ヶ月後に開催される文化祭の初の実行委員会があり、委員に選ばれていた友美は遅くなる事を多少は覚悟していたのだが、更に古典の授業で珍しく宿題が出され、図書室で調べ物をしなければならなくなったため、当初の見込みより大幅に遅くなってしまったのである。
 何でもそうだけど委員なんて損な役回りよね。
 そんな事を考えながら友美は帰途についた。
 日中はまだ夏の蒸し暑さが残るものの、日が沈む頃になると吹いてくる風が秋が到来している事を感じさせる。
 この時間になると上着がないとちょっと肌寒いな.....
 友美の高校の制服はセーラー服ではなく、丸襟の白いブラウスに薄いブルーのチェック模様をあしらったスカートだ。寒くなるとブラウスの上にグレーのブレザーを着る。胸ポケットに校章のエンブレムがあしらわれたそれは評判が高く、この制服着たさに北山高校を志望する女子中学生も少なくない。中学時代野暮ったいデザインのセーラー服だった友美もそんな一人だった。
 私立で他県から電車で通う生徒も多いが、友美の家は同じ市内で隣り町という事もあり徒歩で通っていた。二十分ほどかかるので本当は自転車通学したいのだが、学校で認められていないためしかたなかった。
 住宅街から駅前の商店街を抜け、また住宅街を進んで行く。通い慣れた通学路も暗くなるとまるで知らない道のような感じがする。昼間なら主婦や遊ぶ子どもたちで人気のある道も、今はひっそりと静まり返っていた。左手はマンションの工事をしていて組み上げられた鉄骨の塔が夕闇の中で不気味にそそり立っている。
 何だか嫌だな、少し急ごう。
 友美は歩みを早めた。
 「うっ!」
 その時誰かに不意に後ろから抱きつかれ、口を塞がれた。友美は逃れようと懸命にもがいたが、強い力で工事現場の壁の中の方へ引っ張られていく。
 「キャッ!」
 乱暴に地面に転がされた。顔を上げるとプロレスラーのような覆面をした男が立ちはだかっている。
 男はブラウスの胸元を掴み、乱暴に引き千切る。ボタンがはじけて地面に飛び散った。 「イヤァーッ!」
 恐怖に友美は悲鳴を上げる。
 ブラジャーがたくし上げられ、真っ白な双乳がプルンとこぼれ出る。男は覆い被さるとその瑞々しい膨らみにむしゃぶり付いてきて、たちまち唾液でベトベトに汚していく。同時に太い指で荒々しく揉みしだく。
 「やめてェッ、イヤァーッ!」
 しかしそんな友美の表情も悲鳴も、男にとっては劣情を煽る格好の材料でしかない。
 スカートがまくり上げられ、純白のパンティが剥ぎ取られる。男の手が下腹部に滑り込んで来て、太い指が可憐な花びらを行き交う。しかし力任せに擦るだけの粗暴な行為に、恐怖に慄く花弁が反応するはずも無かった。
 更に男は友美の脚を抱えると、秘園に顔を埋め、小陰唇に舌を這わせ肉芽を口に含みねぶりにかかる。
 「イヤァーッ!」
 暴れる友美の脚が男の胸部にもろにヒットし、男はもんどり打って倒れる。恥ずかしいところを舐められる羞恥と恐怖が友美に思わぬ力を発揮させたのだ。
 友美は逃げようと試みた。しかし恐怖に腰が抜けたようになって立つ事が出来ない。
 そんな友美に男はひるむ様子も見せず、再び挑みかかる。這いつくばって逃げようとする友美の尻を抱えて引き寄せると、もう遊びは終わりといわんばかりに、熱くたぎっている肉竿を肉唇に突き立ててきた。
 「ううっ、い、痛いっ.....」
 中心部に引きつるような激痛が走り、友美は呻いた。少し入口を舐められただけで、内部は男を受け入れる準備など出来ていない。そんな女陰を強引に貫かれたのだから、繊細な肉路はひとたまりもなかった。
 「いやっ、ああっ...い、痛い.....」
 男は桃のような友美の尻肉を抱え、抽送を開始する。
 用務員の時は顔も見えたし、愛撫らしい行為もあった。だから友美も不本意ながら快感を覚えてしまった。しかしこの男の行為にはそんな女体へのいたわりなど微塵もない、文字通りの『強姦』だ。顔も隠し、おまけに一言も声を発しない事が余計に不気味で恐ろしかった。
 徐々に膣路が潤滑油を分泌し始めたため、痛みは薄らいでいったが、恐怖にこわばっていた友美の身体は快感を覚える状態ではなかった。
 抽送がスムーズになると男は動きを早め、パンパンと音を立てて腰を打ち付けてくる。 「イヤッ.....ウウッ、許してっ」
 後ろから貫かれたのは初めてだった。その獣のような屈辱的な格好で犯される惨めさに、友美は涙を溢れさせて泣きじゃくった。
 男の息が荒くなり腰の動きがいっそう早くなる。
 「ダメッ、な、中には出さないでっ、お願い!」
 男が絶頂に近づいた事を察した友美は涙に濡れた顔を上げ、振り向いて男に哀願する。 「おっ、おおっ....」
 「あっ、イ、イヤァッ!」
 熱い迸りが断続的に子宮奥へ注ぎ込まれていく。
 やがて放出を終えると男はそそくさとズボンを上げ、逃げるように去っていった。
 「うっ、うううっ.....」
 陵辱からようやく解放された友美は肩を震わせて咽び泣いた。この前の生理で妊娠の不安から解放されたばかりだというのに、また中で出されてしまった。また次の予定日まで不安を抱きながら過ごさなくてはならない。
 どうして立て続けにこんな目にあわなくちゃいけないの。
 更衣室の時と違って、今回は本当に恐ろしかった。
 しばらくして気持ちが落ちついてきた友美は、放り出された鞄の所まで行くと、中からポケットティッシュを取りだし股間を拭った。
 立ち上がると足首に引っかかっていたパンティを履きなおし、まくり上げられたブラジャーを引き下げる。ブラウスのはだけているのを隠すため、鞄を抱くようにして前に抱えると友美は小走りに家路を急いだ。
 家に着いた友美は親に気取られぬよう玄関に入ると、足音を立てないように階段を昇り、自分の部屋に入った。
 引き千切られたブラウスや汚れた下着は紙袋に入れてベッドの下に隠し、後で捨てる事にした。親に心配をかけたくなかったからだ。
 パンティの布が二重になっている部分には後から滲み出てきたらしい男の放出した粘液が付着していた。さっき股間を拭ったときは気付かなかったが、赤いものが混じっている。歩いていた時、下腹部がチクチクと痛かった。潤いのない肉路を強引に貫かれ粘膜を傷つけられたらしい。
 「友美、帰ってるの」
 下から母親の声がした。
 「ご、こめんなさい、遅くなって。ちょっと図書室で調べ物があったの」
 また泣きそうになるのを堪え、友美は答えた。
 「お風呂湧いてるから早く入りなさい」
 そう、一刻も早く汚された身体を清めたい。友美はしゃくりあげながら着替えると、涙を拭って下へ降りた。

 


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