『若草を濡らす少女たち』
第四話 坂本雅子の巻
    第二章 十年前の忌わしい思い出    

第二章 十年前の忌わしい思い出

 小学校六年生の夏のことだった。
 当時から成績の良かった雅子は私立中学の受験を勧められていた。その頃も入試に向けて受験勉強の真っ只中で、週に二日、学習塾にも通っていた。
 うだるような熱さが続き、夜になっても気温が三十度を下らない真夏日が続いていた。 塾の帰り道、雅子は急にトイレに行きたくなった。その日もジメジメした暑い日で、雅子は昼間からだいぶジュースを飲んでいた。
 しかしそこはちょうど川っぷちで近くに公衆便所はおろか、トイレを借りられるようなお店や民家もない。といって、とてもそういう所へたどり着くまで我慢出来るような状態ではなかった。
 仕方なく雅子は、川の方へ下りていった。
 道の方から見えないように背の高い草の生えている所まで行くと、慌ててスカートをたくし上げ、ショーツを降ろしてしゃがみ込む。下半身の力を抜くと幼い亀裂の奥から、黄金色の奔流が勢いよく迸った。
 「フーッ、助かった」
 雅子はかばんから出したポケットティッシュで濡れた股間を拭い、立ち上がるとショーツを引き上げた。
 その時後ろからガサガサと音がした。びっくりして振り替える間もなく、雅子は強い力で羽交い絞めにされ、そのまま地面に押し倒された。
 「騒ぐな、大人しくするんだ」
 低い男の声が雅子の耳元で響いた。体格から若い男であることは察しがついたが、辺りは暗くなっていて顔まではわからない。
雅子は恐怖に身体をこわばらせ、ブルブルと震えていた。声を上げてもこんな所で
は助けが来るはずもない。それにもし暴れたりしたら殺されるかもしれない、そう思うと身体がこわばって抵抗する力が沸いて来なかった。
 「そうそう、暴れなければすぐに済ませてやるから」
 男は息を荒げながら言うと、雅子のTシャツをまくり上げる。雅子はまだ当時ブラジャーをしていなかった。膨らみ始めたばかりの、初々しい乳房があらわになる。
 「お前、中学生くらいか?ロリータらしい可愛いオッパイしてるじゃん」
 男は青い果実のような膨らみを荒々しくこね回し、舌を這わせていく。
 「ううっ.....い、いやぁ」
 雅子は怖さと気色悪さにしゃくり上げる。しかし男にガッチリ身体を押さえ付けられてしまい、動くこともできず男にされるがままになるしかなかった。
 スカートをめくりあげると、漫画のキャラクターがプリントされた可愛いショーツがあらわになった。
 「可愛い割れ目を拝ませてもらうぜ」
 男の手がショーツにかかり、あっという間にはぎ取ってしまった。まだ恥毛も生えていない幼い花裂が現れた。
 男は雅子の股間を裂けそうなくらいに広げ、その間に身体を割り込ませると雅子の腰を抱え、幼い花裂に固いものを突き立ててきた。
 「あっ、い、痛いッ!」
 下腹部に走る激痛に雅子が悲鳴を上げる。
 「おおっ...こいつぁキツイや」
 男は息を荒げ、呻きながら雅子に体重をかけ更に深くへと押し入ってくる。
 「アアッ...!痛い、イヤァッ!」
 雅子は盛んに痛みを訴える。しかし男は折れそうに細い雅子の腰を抱えると、勢いを付けてズンと腰を前へ突き出した。
 「キャァァァァァッーッ!」
 お腹に焼け火箸を突っ込まれたような激痛に、雅子の唇から凄絶な悲鳴が迸った。
 「さすがに狭いな、へし折られそうだぜ」
 どうにか根元まで肉刀を幼い花裂に埋め込んだ男は、それまで堅く閉ざされていた狭い肉路の感触に呻きながら、ゆっくりと腰を動かし始める。
 「ああっ、痛ッ、痛いよォッ!」
 まだ男を迎え入れる術さえ知らぬうえ、まだ濡れてもいない肉路を貫かれ、あまりの激痛に時々気を失いそうになる。いっそその方が雅子にとっては楽だったかも知れない。しかし間断なく責めてくるその痛みにまた現実に引き戻されてしまうのだ。
 「痛い、痛いの!やめてェッ!」
 雅子は盛んに痛みを訴える。しかし男はそんな雅子を無視して激しく突き上げる。その度に雅子は頭を振り乱し泣き叫んだ。しかしその絶叫も人気のない河原に空しく響くだけだった。
 「おおっ....い、いくぜ」
 突然男は呷くと腰をグリグリと押し付けてきた。そして雅子の中に大量の樹液を注ぎ込んでいく。
 「い、いやぁぁぁぁっ!」
 下腹部で熱いものが迸る異様な感触に、雅子は絶叫し、気を失った。

 雅子はハッと我に返り、周りを見回した。自分のアパートだった。本を読んでいる間に、つい居眠りをしてしまったらしい。
 ここの所、見なかったのに.....。
 忘れかけていた忌まわしい思い出が蘇り、雅子は大きくため息をついた。心臓がまだドキドキし、背中にはジットリと冷や汗をかいている。
 雅子は気を取り直して、シャワーを浴びる事にした。ブラウスのボタンを外していく雅子の脳裏にふと夢の続きの事が浮かんできた。
 雅子が意識を取り戻したとき、男は既に立ち去った後だった。
 乱れた服装を直した後、雅子は泣きながら帰途に着いた。両親に悟られないように汚れた服はベッドの下に一度隠し、後で処分した。それから真っ直ぐ風呂場へ行き、しゃくりあげながら、汚れた身体を洗い流した。太腿に走っていた赤黒い血の痕は今でも忘れる事は出来ない。
 多少の性知識はあったので、自分が何をされたかは分かっていた。まだ初潮すら迎えていない、幼い身体を辱められた事が、その後の雅子の人生に大きく影響を及ぼした。学校の先生や同じクラスの男の子達まで恐くなってしまい、小学校を卒業した後は、異性との接触を極力避け、学校も大学まで女子校で通した。
 しかし時が経つにつれ、心の傷も徐々に癒え、少しずつ男性と接触できるようになって来た。国際会話学院に入ってからは男子生徒とも普通に会話出来るまでになった。しかし男性への不信感は依然根強く残り、特定の人と交際する気にはとてもなれなかった。学生とはいえ、二十歳を過ぎればもう立派な大人、セックスは避けて通れない事だからだ。
 しかし、幼い身体を理不尽に汚された雅子にとって、セックスは嫌悪する以外の何物でもなかった。今の学校に入ってから特に増えた男子生徒からの交際の申込も一切受けず、性的な事は全て避けてきた。無論今までオナニーすら経験していない。
 シャワーを浴び終わった雅子は、身体にバスタオルを巻き付けると、鏡台へ行き、髪にドライヤーを当てた。
 男性との関わりを拒み続ける雅子だが、身体の方はめっきりと色っぽさを増していた。艶のある白い肌はきめも細かく、清楚な色気を発散している。そして意志とは関係なく、下腹部が火照り、つい手がパンティの中に伸びてしまう事があった。
 指先に感じるヌルッとした感触に我に返った雅子は自分を責め、軽く運動をしたり本を読んだりして、気分を切り換えて忘れるようにしていた。
 レイプされて幼い身体を汚されて以来、十年間も異性を受け入れていないせいだろうか、生理前になるとその症状が著しくなり、情緒不安定になったりする事もあった。
 ブローを終え立ち上がったとき、巻き付けていたバスタオルが外れた。それを拾おうとした雅子の目に下腹部の茂みが写ったとき、雅子は「アッ」と声にならない悲鳴を上げ、とっさに目を伏せた。しかし伏せた目の中に飛び込んできたのは、下腹部にこんもりと茂っている恥毛の生の光景だった。
 「イヤッ!」
 雅子は両手を下腹に当てがい、太腿をきつく閉じ合わせた。手には知らず知らずのうちに力がこもっていた。
 下腹部にジュンと熱くなる感触があった。オシッコがしたいような、何とも形容の出来ない初めての感覚だった。
 指先にヌルッとした生温かい感触がある。雅子は無意識の内に指を鼻先へ近づけ、臭いを嗅ごうとしていた。
 「イヤァッ!」
 特別な臭いが感じられた訳ではなかった。ヌルッとした感触が鼻先に当たった時、自分の行った淫らな行為が恐ろしくなったのだ。
 街中で仲良さそうに歩くカップルとすれ違うと、雅子も羨ましく思う事があった。しかし処女を散らされたあの時の記憶に縛られ、どうしても特定の男性と付き合おうという気になれないのだ。
 雅子は顔を覆い、床に経たりこんでしまった。
 どうしてこんな思いをしなくちゃならないの.....。
 不意に雅子の目から悲しみの涙が溢れ出した。

 四時限目の後の休み時間、隆は廊下の喫煙所で煙草をふかしながら、ぼんやりと窓の外をながめていた。
 「あーあ」
 隆はしきりにため息をついていた。 
 特別に自信があった訳ではなかったが、雅子にフラれたのは正直ショックだった。自分が女子生徒の間で人気者であるという自負も少なからずあったし、雅子に特定の彼氏がいるという話も聞かない。普段の隆に対する態度も好意的でひょっとしたらという感触もあったのだが.....。
 普段は元気者の隆も、ここ数日はギャグも飛ばす気になれず、周りの女子生徒達も心配して声をかけてくるが、まさか失恋したという訳にも行かない。
 「ビートさん、ビートさん」
 と、そこへ二人の男子生徒がやってきた。相原雄一と渡辺司の二人だった。
 彼らも隆と同じリピーター組で隆が入学した次の期に入ってきた生徒たちである。レベルは隆と同じ初級第二レベルだが、その中の二ランク下のクラスに在籍している。隆は前期ここのクラスにいて彼らと同級だった。成績が上がらなかったのでクラスアップもできなかったという訳だ。
 「どうしたんですか、ビートさん。珍しく元気ないじゃないですか」
 冴えない表情の隆を見て、雄一が声を掛けた。フルチューンのスカイラインGTRを乗り回すカーキチで、隆もよくアパートまで送って貰っている。人を乗せているときは普通に走るが、週末の湾岸ではちょっとした有名人だ。ビートさんというのは、隆のお笑いパフォーマンスに対してついた隆のニックネームで、有名お笑いタレントのビートたけしから取ったものだ。
 「ほんと元気ないですね。まるで女にフラれたみたいですよ」
 司も心配そうに声を掛けた。司はベースを弾くのが得意で、年に一度の学園祭では、ギタリストの隆と共にロックを演奏し、女の子達の注目の的となる。司には付き合っている彼女がいるが、隆と同じクラスに上がってしまい、クラスが別れてしまったため、休み時間になると毎度のようにやってくる。
 「図星だよ、司」
 隆は力なく応えた。
 「えっ、本当ですか。人気者のビートさんをフるなんてどんな女なんですか」
 司は驚いたように言った。冗談半分で言った事が当たったのもあるが、隆に好意を抱いている女の子が少なからずいる事を知っている司には、そんな女がいるのかという感じだった。
 「あの...ひょっとしたら」
 何かひらめいたような表情で雄一が続けた。
 「ビートさんの所の坂本雅子じゃないですか?」
 「何で知ってるんだ、雄一」
 フラれた事はともかく、相手が雅子である事まで当てられるとは、どうなっているのだろう。まさか、雅子が言い触らしたとは思えないが.....。
 「やっぱりそうですか」
 雄一と司は顔を見合わせ、訳あり気に頷いた。
 「いったいどういう事なんだ」
 二人から訳を聞いて隆はびっくりした。前期に雄一と司も雅子に交際を申し込み、断られていたというのだ。
 「たまたま学校に来る途中で坂本を見かけて、可愛いし、スタイルもいいからずっとチェック入れてたんですよ」
 雄一の言葉に司も頷いて続ける。
 「俺は昼飯の時にベースメントで見かけたのが最初です。一目で気に入って速攻で話しかけました」
 「もちろん告白したのは別々だったんで、まさか司も坂本が好きだったとは全然知らなかったんですがね」
 苦笑いしながら雄一はタバコに火を付けた。
 その後ひょんな事からお互いが雅子に失恋したと知ってビックリしたという。しかもそれまでは愛想良く接していたのに告白した途端よそよそしくなった事まで、隆のケースと同じだった。隆もあれ以来雅子と会話はしていない。授業で同じグループになったときは変わらないのだが、休み時間に話しかけようとすると避けるように行ってしまうのだ。
 「ちょっと可愛いからって、お高くとまりやがって。男を弄んで楽しんでるんだぜ、きっと」
 雄一が悔しそうに言った。自分がフラれた時の屈辱を思い出しているようだった。
 「それにしても、ビートさんまでフるとは許せないぜ」
 司も同じように腹立たしげだった。二人とも隆から学院のことについて教えて貰ったり色々世話になっているだけに、その思いも強いのだ。
 「おい、雄一。あの話」
 不意に司が意味あり気に雄一に言った。
 「そうだな、ビートさんまでコケにされたんじゃ黙ってる訳にはいかないな」
 「おい、何の話だ」
 「実は俺達、コケにされたお返しをしてやろうと話してたんですよ」
 司が言った。普段は穏やかな表情がギラギラとしている。本気で怒っているようだ。
 「ただ、ヤバい話なんでなかなか決心がつかなかったんですけど、ビートさんみたいな良い人までフるとは、もう許せませんよ。ビートさんも参加しませんか」
 雄一も普段のおちゃらけた態度からは、程遠い真面目な顔だった。
 「仕返しって何をする気なんだ」
 隆は心配になってきた。二人の顔つきからしてただ事ではない。
 「ここじゃ何ですから、場所を変えましょう。サ店でも行って話しませんか」
 隆は迷ったが、結局話を聞く事にした。まさか殺すまで考えてはいないだろうが、場合によっては自分が抑えなくてはいけないと思ったからだ。
 三人は五時限目の授業をサボり、学校近くにある行きつけの喫茶店「バスストップ」へ向かった。

 「な、何だってぇ!」
 雄一から計画を聞かされた隆は予想もしなかった内容に素っ頓狂な声を上げ、思わず立ち上がってしまった。回りの客も何事かと隆達の席に注目した。
 「ビートさん、落ちついて下さい」
 司が慌てて隆を制し、席に着かせる。
 隆が驚いたのも無理はなかった。雄一から打ち明けられたのは、雅子をレイプするという計画だったのだ。
 「しかし、それはヤバいよ。雄一」
 ようやく冷静になった隆が小声で雄一に囁く。
 「だからさっきそう言ったじゃないですか」
 「もう計画は大体出来上がってるんです。ビートさんが乗ってくれれば、俺達も決心が着くんですよ」
 司が言った。
 隆も正直雅子の今の反応には、ムッとする所がないわけではない。今まで雅子に気に入られたい一心で色々気を使って来たのに、告白した途端の避けるような態度だ。しかしレイプと言えば立派な犯罪行為だ。二つ返事でOK出来る物ではない。
 「でもビートさん、感情論は抜きにしても坂本とヤッてみたいと思いませんか」
 司が隆の耳元で誘惑するように呟いた。
 隆は雅子の姿を思い浮かべた。子供っぽさの残る愛くるしい顔立ち。小柄だか均整のとれたプロポーション.....。
 彼女のヌードはどんなだろうか。乳房はどんな形か、また股間に息づく秘密の花園はどんなになっているのだろうか。
 そんな事を想像しているうちに、隆は不謹慎にも股間の逸物をこわばらせ始めていた。 「しかし、どうやってやろうと言うんだ」
 「そう来なくっちゃ、まあ聞いて下さい」
 隆の心が傾いてきたのを感じた雄一は、雅子レイプ計画の構想を語り始めた。
 雄一の家は裕福な家庭で父親が長野の方に別荘を持っている。そこへ後一週間程で始まる秋休みを利用して合宿へ行こうと誘うという事だった。
 「その期間は親父は海外へ出張なんで絶対そこへは来ないんですよ」
 雄一は言った。
 「名目は気晴らしでも新学期の準備の勉強会でも何でもいいんです」
 「しかし、俺達が誘っても彼女がくるとは思えんが」
 三人とも雅子にモーションをかけてフラれた身だ。そんなメンバーがくると知ったらまず雅子は乗ってこない事は明白だった。
 「まだビートさんは最近だから、インパクトが強いかも知れないけど、俺達はもうだいぶ時間も経ってるし、司なんかもう彼女がいるから、普通に話す分には平気ですよ」
それに誘うときも雄一の彼女の他、二、三人女の子が来るという事にすれば、雅子も乗ってくるはずだと言う雄一の意見だった。
 「彼女には、坂本をびっくりさせる計画があるから、協力してくれと言って口裏を合わせてもらうつもりですから、大丈夫ですよ」
 「しかし、それだったらかえって俺が参加しない方が...」
 「ダメですよ、ビートさんが来ないんじゃ。これはビートさんの仇討ちでもあるんですから」
 「口封じは任せて下さい。俺のハンディカムであいつがヒィヒィ言っているところを撮ってやれば、あの性格からしてまず警察には訴えませんよ」
 司が隆に決断を迫るように言った。
 隆は下を向きじっと考えていた。ここまで自分の事を思ってくれる後輩達の気持ちが嬉しかった。下手をすると警察のやっかいになるという危険性は彼らも一緒なのだ。それに自分ばかりか、可愛い後輩達までフッた雅子に対する怒りがフツフツと湧き上がってきたのも事実であった。
 隆は顔を上げ、二人を交互にみた。その顔を見て雄一と司が同時に言った。
 「よおし、決まりだ。早速準備にかかろうぜ」
 三人は立ち上がると互いに頷き合い、店を出た。

 


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