『優・スレイブガール』
    自主規制版    
 
第1話 拉致された”お○ガール”

 市街地を抜けたタクシーは、曲がりくねった山道へと入っていった。さらに脇道に入ると舗装もされていない道を山の中へと入っていく。いくら土地勘の無い優でも、もうタクシーが空港に向かっていないのは明らかだった。
「あの、運転手さん。これ、空港に向かってるんですか?」
 まさか地元のタクシーが道を間違う筈もなく、行き先を聞き間違えたのかと訪ねると、
「あんた、テレビに出ているタレントさんだろ……へへ、さすがに本土のアイドルは可愛いや……」
 と、ちらちらとバックミラーを覗きながら言った。
「ええ、そうですが……あの、空港へ行って欲しいんです。これ空港への近道なんですか?」
 優は律義にも答えながら、もう一度訪ねる。
 一人でタクシーに乗ることなど慣れていたのだが、知らない土地ではやはり不安になる。しかし、この時点では、自分の身に何が起こりつつあるのかを、優は知る由もなかった。
 そして、その間にも夕暮れと相まって辺りが薄暗くなっていき、タクシーは山の奥深くの開けた場所で止まった。
「へへへ、近道だ?……そうだよ、地獄への近道だ……可哀想に、まだ幼そうな顔してるのにな……」
 振り返った運転手は、優の顔を覗き込みながら、下卑た笑いを上げる。
「ヒッ……嫌ッ……嫌ああッ……」
 優は自分が只ならぬ事態に陥っていることを初めて知り、慌ててタクシーのドアを開けて外に転がり出た。
『逃げなくちゃ……』
 とにかくタクシーから離れなくちゃと思い、走り出した優の前に軍服姿の大男が立ち並んで行く手を遮った。
「ヒーッ……」
 突然現われた大男達に取り囲まれた優は、一度悲鳴を上げただけで取り押さえられると、首筋に鋭い痛みを感じて気を失ってしまった。

「ウフフ、この娘って、なんてキュートなんでしょ。この気の強そうな顔が気に入ったわ……」
 地下室の薄暗い部屋でメアリーが気を失っている優を見下ろしながら、夫のダニエル・ブラッド中佐に言った。
「この娘のために、わざわざ沖縄まで来たんだ。今夜は久しぶりの沖縄でのパーティだな……」
「そうね。昔を思い出すわ……あの頃は、毎週のようにパーティができたのに……」
「この娘は特別だ。いずれ両親の前で楽しめるぞ……」
 ダニエルの言葉に、メアリーの瞳が輝いた。
「本当?……でもアイドルとか言う日本のTVアクトレスは、世間は勿論、家族にも内緒で調教しなくてはいけないんじゃなくて……」
 メアリーは最近増えたアイドルと呼ばれる特別な奴隷に不満を持っていた。確かに黄色い猿としては容姿端麗で虐めがいのある少女達なのだが、何しろ条件が多すぎる。
 やれ、露出する部分の肌に傷をつけてはいけないとか、精神に異常を来すまでの責めは駄目だとか、長時間の拘束ができないとか・・・。そして何より不満なのは、最大の楽しみであるデスショーに使えない事なのだ。
「フフフ、それが今回ばかりは特別だ。この娘で稼げる以上の金はすでに貰っているからね。依頼主の注文では、調教内容をわざとリークすることになっている。当然マスコミにもだ……」
「ふ〜ん、それじゃ、この娘は町も歩け無くなるんじゃない……」
「当然だろうな。だが、まだ先がある……両親を捕らえて監禁する。勿論、ショーには親子揃って出演してもらうがな……」
 ダニエルがそこまで言うと、メアリーは小躍りして喜んだ。
「フフフ、随分と楽しめそうね。どうして恨まれているのか知らないけど。可哀相な娘……」

 気がついたとき、優はスチール製の質素なベッドの上で寝かされていた。
「ああ、ここは何処?……」
 起き上がろうとして、両手が手錠のようなもので後ろ手に拘束されていることに気がついた。上半身を起こすと、足首に鉄製の足枷が嵌められていることが判った。脚は自由だが両手は手枷どおしが繋がれていた。
 部屋の中はジメジメとして、窓はなく正面に鉄製のドアがあるだけだった。いったい今が何時で、ここが何処かさえも判らなかった。
『そうだ……変なタクシーに山の中に連れていかれて……そして逃げようとして捕まった……』
 戦争映画で見るような迷彩服を着た大男達に囲まれて……。
 それから先の記憶が無かった。そして、こんな牢獄のようなところに監禁されている。
『お祖母様……そうだ、早く帰らなきゃ……』
 優はベッドから降りると、ドアへと駆け寄った。
 ガチャン……。
「きゃッ……」
 その時、鉄のドアが勢い良く開いた。ドアは内開きだったので、優はドアを避けようとして尻餅をついてしまう。
「Stand Up!!」
 長い警棒のようなものを持った男が、尻餅をついて目を丸くしている優に向かって怒鳴った。
 醜いという形容がピッタリの、でっぷりと太った外国人の男が、ガムをクチャクチャと噛みながら、ニヤニヤと嫌らしい目をしながら見下ろしていた。
「Hi pig!! StandUp!!」
 男は警棒を振り上げながら、もう一度叫んだ。
 その今にも殴りかかりそうな雰囲気に、
「ああ……イ、イエス……」
 優は、震える声で答えると立ち上がった。
「Come soon!!」
 男は早く来いと言っていた。優は上目遣いに男を見ながら、従うしかなかった。
 部屋を出ると、優は男の前に回らされ、途中にいくつもの鉄格子で区切られた細い廊下を歩かされた。まるで刑務所のようだと優は思った。
 幾つかの角を曲がると、ここにも窓が無い広い部屋に入れられた。
 部屋に入るなり、優は驚いて立ち止まってしまう。
 広い部屋の中央付近に、ゆったりとした安楽椅子が二つ。その椅子には、顔にはアイマスクをかけ、背広姿の中年男達が座っていた。
 そして、そのすぐ隣では、木製の事務机が置かれたところに、軍服のような制服を着た外人が一人。そしてその隣には白衣を着た外人、ドアを守る兵士の姿も在ったが、優が驚いたのは、アイマスクをした男達がズボンのチャックから隆立した一物を出して、幼気な全裸の少女達に口の奉仕をさせている姿と、その後ろから少女の背中に鞭を振り下ろしている外人女の姿であった。
「おお、やっと来たな、お○ガールの優ちゃん……」
「待ちくたびれたぞ……さ、こっちへおいで……」
 少女たちに淫靡な奉仕をさせている男達は、そんな行為への恥じらいなど微塵も見せずに、優を手招きした。
 優は、ここまで連れてきた看守に、手枷の拘束を解かれると、ドンと背中を押されて部屋の真ん中までよろめいた。
「……お願いッ、帰してください。私、病院へ行かなきゃならないの……だから、ここから出して……」
 アイマスクをした男達が日本人だと判った優は、その破廉恥な行為に目を背けながら言った。
 ビシッ……。
 男達に駆け寄ろうとした優にメアリーは無言で鞭を打ちつけた。優の華奢な身体が鞭打たれて回転しながら一メートルも跳んでいく。
「ヒイッ……」
 体中に鋭い痛みが走り、気がついたら床の上に倒れていた。女の鞭さばきが、あまりにも早かった為、優は自分の身に何が起こったのかも判らなかったのだ。
「立て! 勝手な行動は許さない!」
 メアリーはそう言いながら、鞭を優の前の床に打ち据えた。
 優は、初めて自分が鞭打たれて跳ばされたことを理解して、震え上がりながら立ち上がった。鞭の一撃は、まだ中学生の少女には充分すぎる程の恐怖を植え付けたようだった。
「ここに立つ!……足は鎖の所に……」
 次々とメアリーは優に命令し、優も無言で従うしかなかった。
 床に固定された鎖の間隔は、一メートル程も開いていたが、言われた印の所に足を置こうとすると、両脚を極端に開いて直立した姿勢をとらざるをえない。
「名前は?」
 初めて制服を着た外国人が口を開いた。流暢な日本語だ。
「あ……あびる……阿比留優です……」
 優はまだ恐怖に顔を引き攣らせながら答えた。そして年齢、身長、体重、身体のサイズなどを聞かれた。体重はまだしも、スリーサイズはプロフィールにも公表していなかったので恥ずかしかったが、後ろであの女が鞭を振るい上げるのを見ただけで、優は学校の身体測定で計った数字を答えた。
 制服の男が、隣に座っている日本人らしい男達に耳打ちすると、
「ああ、間違いない……テレビで見るあびる優本人だ……」
 と、耳打ちされた男が言った。
 制服の男は、何かの書類にサインすると、改めて優に向き直り残酷な事実を告げた。
「私はブラッド中佐。このS.I.C.の責任者だ……スレイブ・優。今日から君は、当クラブの奴隷であることを教えておこう……」
『えッ、ドレイって、どういうこと?』
 優は男の言っている意味がわからなかった。そして、それは男達にも判ったようで、
「君の人権は全て剥奪された。今後は全て命令通りに行動しなくてはならないということだ」
 と、判りやすく説明した。
 優は、男の言葉を理解しようとした。いや、理解はできたが信じられないと云った方がいい。まだ性の知識にも疎い優でも、男達の目的が自分の身体だということは判った。単なる誘拐ではないのだ。
「嫌ッ……帰してッ……」
 優が慌てて逃げようとした途端に、メアリーの鞭が跳ぶ。優は手で鞭を避けようとしたが、それでもTシャツしか着ていない身体に、鞭を強かに打ち据えられた。
「ヒーッ……」
 少女の軽い身体が、また、ふき飛ばされた。そして転がった先で起き上がろうとする優の目の前に、ドアを守っていた兵隊達の銃口が突きつけられる。
「あッ……ああッ……」
 初めて味わう死の恐怖に、優は言葉もでない。そんな優を銃口が部屋の真ん中まで押し戻していった。
「誰が姿勢を崩していいと言った! さあ、脚を開いて立ちなさい」
 恐ろしい銃口を突きつけられたままの優は、メアリーと銃口に視線を交互に移しながら、恐怖に引き攣った顔で言われる通りに立ち上がった。兵士達が素早く優の足首に嵌められたままの足枷を、床に固定された鎖で繋ぐ。これでもう逃げることもできない。
「ハハハ、なかなか威勢がいいじゃないか……」
 痩せて頭の禿げ上がった日本人が笑うと、
「テレビで見ていた通り、気が強そうだ……フフフ、虐めがいが在りますな……」
 もう一人アイマスクを掛けて、醜く太ったほうの男が残忍に言った。どちらも、優が最も嫌いなタイプのおやじだ。
「判ったかね。君は我々に命令された事以外はできないのだよ。それが、どんなに恥ずかしい事でもだ……では、着ているものを全て脱ぎたまえ……」
 ダニエルは静かに因果を含ませると、平然と優に全裸になるよう命令した。
「えッ……そ、そんな……」
 優はいきなりのことに、小さな声で叫んだ。
 言う通りにしないと、鞭で打たれることは判っていた。銃で撃ち殺されるかも知れない。だが、中学生になって人一倍羞恥心の強い年頃の少女には、言われたからと云ってできる行為ではない。
 恐怖に駆られたまま躊躇している優に、女はまた無言で後ろに下がり、鞭を振り上げた。
「ぎゃあああッ……」
 優は、前のめりに崩れ落ちると、床に顔を付けたまま泣き出した。
「あああッ……酷いッ……そんなこと、できる訳ないじゃない……」
 恐怖と鞭の痛みに震えながらも、突然の無理難題に、優は泣き叫んだ。
 だが、そんな少女でもメアリーは容赦しない。優の小さなお尻めがけて、鞭を何度も振り下ろしたのだった。
「おい、待て、肝心の顔が見えんでは、面白くない……ミユ、マイコ……優を立たせろ……」
 太ったほうの男が鞭を振り続けるメアリーを制して、股間にうずくまるようにして奉仕を続けていた少女達に言った。
「イエス、マスター……」
 二人の少女は声を合わせて返事をすると、優の傍らに来て泣き崩れる優を抱き起こした。
 優はその時、初めて少女達の顔を見て息を飲んだ。
「あ、貴女達は……」
 自分の両腕を掴んでいるのは、紛れもなく北海道出身の少女ユニット・Z◇NEのMIYUとMAIKOではないか……。
 MAIKOは優と同い年。そしてMIYUは、今年中学生になったばかりの筈だ。そんな有名で幼い少女達が、男の肉棒を口で奉仕し、そして今は、全裸でいるのに恥ずかしい処を隠そうともせずに、自分の腕を掴んでいる。
「お願いッ……動かないでね……」
 ミユは、優に小声で言った。それが、どういう意味なのか、戸惑っているうちに、鞭を手にした外人の女が正面に立つと、今度は優の小さな乳房めがけて鞭を振り下ろした。
「ヒイイーッ……痛いッ……」
 女は非情にも、右と左の乳房を交互に鞭打っていく。
「ギャアアーッ……やめてよッ……ヒイッ……ヒイイーッ……」
 股間程では無いにしろ、乳房は女の第二の急所である。そこを容赦なく連打されるのだから、その痛みは尋常なものではない。優は、両側から腕を掴んでいる少女達を振り払おうと、激しく身を揉んで泣き叫んだ。
「嫌ぁあッ……」
 もう一度、鞭が乳房をなぎ払ったとき、優は右腕を必死で掴んでいるミユを振り解いた。華奢な優よりさらに小さいミユは、優の力に負けて投げ飛ばされて、醜く太ったアイマスクの男の足に、強かに頭を打ち付けた。
「ギャッ……」
 太った男が、まだ殆ど膨らんでいないミユの乳房を、踏みつけたのだ。しかも靴の底で小さな乳首をすり潰すように捻じった。
「嫌あッ……」
 ミユが思わず男の足を掴むと、
「ご主人様の脚を傷つけたうえに、手をかけるのかッ……」
 太った男の言葉に、ミユはハッとしたように手を放す。だか、全ては遅かった。
「スレイブ・ミユ。お前は三つの罪を犯した。スレイブ優を大人しく立たせられなかったこと。ご主人様の足に怪我を負わせたこと。そして、事もあろうことか、ご主人様に手をかけたことだ」
 ダニエルが、ミユに向かって言うと、ミユは太った男に乳房を踏まれたまま、真っ青な顔になって、
「お赦しください……わざとじゃないんですッ……」
「ならん。三つの罪は三つの罰で償えッ! マイコ、お前も連帯責任だッ!」
「ヒイーッ……そんな……お赦しくださいッ……」
 二人悲痛な叫びを上げ、二人の日本人の前で土下座をした。
 だが、二人の日本人は、そんな事意に介さず、
「何がいいですかな……」
「うむ、一つはこれでしょう……」
 と言って、メアリーによって運ばれてきたワゴンから、紐付きの安全ピンを取り上げた。
「フフフ、それなら面白い方法があるわよ……」
 と、メアリーは言うと、男達の耳元で何やら囁いた。
「おおッ……それだッ……」
「それは凄いぞ……」
 男達は、メアリーの提案に目を輝かせて喜ぶと、ブラッド中佐に向かって、了承の意味で頷いた。
「よし、お前達の罰は決まった……スレイブ優も、罰が鞭だけでないことを、よく見ておけ。そして奴隷としてのマナーも、しっかりと覚えるんだ……」
 ダニエルは優に向かって言うと、今度は土下座しているミユとマイコを立たせ、自らの手で乳首を勃起させるように命令した。
「ううッ……許してッ……それだけは……」
 マイコは男達の手に持っている安全ピンの罰が何なのかを知っているらしく、涙をポロポロと溢れさすと、可憐な顔を強張らせて言った。
「あああッ……嫌ですッ……お願いッ……」
 ミユは、もっと激しく泣きながら、顔を横に振って嫌だという意志を顕わしていた。
 しかし、優が理解できなかったのは、二人とも泣きながら口では否定しているのに、じっと立ったまま逃げもせず、抵抗もしないことである。
 この時、優は奴隷となった少女が命令に背くことが、どういうことになるのか、そして、奴隷には泣いて哀願する自由しか無いことを、まだ知らなかった。


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