『若草を濡らす少女たち』
第七話 藤谷和子の巻
     第一章 生理日に求められて     

第一章 生理日に求められて.....

 土曜日の午後、時計の針はもうすぐ午後二時になろうとしていた。
 「ふぅーっ」
 藤谷和子は時刻を確認すると、大きくため息をついた。
 誰もいない家の中はさすがに静かで、壁に掛かっている時計の秒針の音がやけに大きく感じられる。母親が学生時代の同窓会で帰りが夜遅くなるため、父親が帰って来るまで家には和子一人きりだった。
 やだ.....。緊張してきちゃう。
 和子は再び大きくため息をついた。
 和子はこの四月に中学三年生になったばかり、二重瞼で大きく見開いた瞳、つんと突き出した高い鼻、ぽってりとした唇で、全体的に彫りの深いちょっと大人びた顔だちをしている。肩口まで垂れたセミロングの甘い栗色の髪が、小麦色の肌に良くマッチしている魅力的な女の子だ。
 中学三年生ともなると翌年の高校受験を控えて、にわかに回りの雰囲気も慌ただしくなってくる。和子自身は成績はいい方だし、週に二回塾にも通っているが、それでも親からはしっかり勉強しなさいというお決まりの文句が浴びせられる。
 とはいってもそこは年頃の女の子たち。異性に無関心でいられるはずもなく、忙しい合間をぬってステディな彼氏との交際を楽しんでいる子も少なくない。和子もその一人で幸一という二歳年上の恋人とつき合っていた。
 家に誰もいなくなるこの日、和子は幸一を家に招待していた。しかし緊張しているのはそのせいだけではなかった。
 和子は今日、幸一にバージンをあげるつもりなのだ。
 幸一は近くの市立高校に通う二年生で、和子が先輩からもらったチケットで文化祭に遊びにいった時に、声をかけられたのが最初の出会いだった。和子も幸一のことが気になっていたので、その何日か後、学校に来た幸一に交際を申し込まれた時は本当に嬉しくて泣いてしまったほどだ。
 それから交際をスタートさせもう半年、そろそろ許してもいい頃だ。
 和子はしきりに時計を見やって、その度にため息をついた。二時過ぎくらいという約束だったから、幸一が特別遅刻しているわけではない。しかしこれから起こる事への不安と期待感が入り交じり和子は言いようのないプレッシャーを感じていた。心臓が早鐘のように鳴り、口の中もカラカラに乾いている。
 台所へ行って何か飲んでこようと、和子は立ち上がった。
 「あっ、痛ッ...」
 不意に下腹にチクッと針で刺されたような痛みが走り、和子は呷いた。続いて何か熱いものが流れ出すような感触があった。
 「えっ、まさか.....」
 和子は慌てて階段を駆け降り、トイレに駆け込んだ。
 慌ただしくスカートをたくし上げ、パンティを降ろすと赤いものが一筋、ツーッと太腿を伝っていく。
 何もよりによってこんな時に来なくたって.....。
 和子は泣きたくなった。
 しかしよく考えてみると、そろそろ生理があってもおかしくない時期だった。二人きりになるチャンスが出来て、すっかり有頂天になって忘れていた自分の軽率さを和子は後悔した。
 和子はとりあえず備え付けてあったナプキンを当てがい、トイレから出た。
 『ピンポーン』
 玄関の方からチャイムの音が聞こえた。
 幸一君だわ、どうしよう.....。
 和子は途方に暮れた。家に誰もいない事は話してあるし、求められる可能性は高い。でもこんな状態で初体験を迎えるのは絶対に嫌だった。
 しかしあまり待たせるわけにも行かない。和子は玄関へ行き、扉を開けた。
 やはり来たのは幸一だった。一度家に帰って着替えたらしく、半袖の白い開襟シャツにジーンズというスタイルだった。背が高くスリムな体型なので何を着てもよく似合う。顔の方もジャニーズ系のアイドル顔で、高校でも女の子に結構モテるらしい。
 「やぁ、こんにちは」
 幸一は笑いかけながら、軽く手を上げた。
 「ごめんよ、ちょっと遅れちゃって。待ったかい?」
 「ううん、そんなことないわ。さあ、入って」
 和子は幸一を家の中へ入れると、自分の部屋へ通した。
 和子は台所でコップにジュースを入れて部屋へ持っていくと、珍しそうにキョロキョロと見回している。
 「どうしたの?」
 「いや、女の子の部屋って初めて入ったから」
 正直な幸一の答えに和子はクスッと笑ってジュースを出した。
 付き合い始めて半年間、二人はデートを重ね、大切に愛を育んできた。顔を合わせれば話題は尽きず、楽しい時間はあっと言う間に過ぎた。
 しかし今日は違った。次第に話すこともなくなり、段々と沈黙する時間が長くなってきた。また幸一の表情や言葉の端々に和子を意識しているのがはっきりと分かった。
 沈黙が続きそうになる度に和子は話題を捜して何とか凌いできた。しかしそれももう限界に来ていた。
 重苦しい静寂が部屋の中を支配した。
 「こ、幸一君、ジュースおかわり持ってくるね」
 和子は立ち上がろうとした。
 「あっ.....」
 腕を捕まれ引き寄せられた和子は思わず呻いた。 
 幸一は更に肩に手を回し抱き寄せて来る。
 「和子ちゃん.....」
 「だ、ダメよ。幸一君...」
 甘くいやいやをする和子。しかし幸一の熱く、それでいて包み込むような優しい眼差しにポーッとなってしまい、目を閉じ唇を突き出していた。
 幸一の唇が重なり、舌先が入り込んでくる。貧るように絡み付いてくるそれを、迷いながらも和子はぎこちなく受けとめる。そのうちブラウスの上から胸をまさぐって来た。
 「ああ...。ダ、ダメ、幸一君」
 「好きだよ、和子ちゃん」
 唾液の糸をネットリ引いて、甘く囁きかけると、幸一はブラウス越しに胸の隆起を掴み、円を描くように揉み始めた。
 和子の顔がみるみる内に赤らんでくる。性感が少しずつ溶け出し、身体の奥から甘美な感覚が込み上げて来る。
 いけない、このままじゃ...。
 早いうちに幸一を制止しなければ、生理である事を知られてしまう。しかし、そのせいか身体が凄く敏感になっているようで、ブラジャーの中では乳首が硬くしこり、下腹部では熱いものが溢れ始めている。
 だが迷っている内に、幸一は和子の身体を倒し、耳たぶから美しい首筋へかけて舌を這わせてくる。
 幸一は更に愛撫を続けながら、和子のブラウスのボタンを外しにかかる。まだ幼さの残る愛らしい顔にそぐわない、ムンと女っぽい胸元が露わになり、幸一の興奮を一層掻きたてる。
 「素敵だよ、和子ちゃん」
 「ダメェ...許して、幸一君」
 柔らかなセミロングの髪の毛を乱れさせ、愛らしい顔を赤く染めて、弱々しく訴える和子。
 「和子ちゃん、好きなんだ、君が欲しいんだ」
 はだけたブラウスの下の白い綿のブラジャーから覗く瑞々しい隆起。スカートの裾から艶やかで覗くムチムチした太腿。鼻をかすめる甘い体臭に幸一も抑えが効かなくなっている。
 「でも...だめ。だめなのよ」
 生理さえなければ喜んで受け入れているのに.....。
 和子は悔しかった。
 「あっ、いやっ...」
 ブラジャーがたくし上げられ、瑞々しい双乳がプルンとこぼれ出た。
 「素敵だよ、和子ちゃんのオッパイ.....」
 幸一はその豊かな膨らみを手のひらで包み込み、サワサワと撫でさすると米粒のような乳首を口に含みチロチロと舐めしゃぶる。
 「ああっ...だ、ダメッ.....」
 和子は引き絞るよう声で呻いた。
 そろそろ拒絶しないとまずい事になる。しかし甘い痺れが断続的に駆け抜け、身体に力が入らない。和子は髪を打ち振り弱々しく喘ぐばかりだった。
 「アッ!そ、そこはダメェッ!」
 ついにスカートの裾がまくられパンティに手がかかった。和子もさすがに慌てて幸一の手を抑えにかかったが一瞬遅く、パンティの中に幸一の手を侵入させてしまった。
 「あれ、何だこれ」
 異物の存在に気がついた幸一が、困惑したような声を上げた。
 「こ、幸一君、ダメェッ!」
 和子は叫び幸一の手を払いのけようとした。しかし無情にも幸一の手はパンティの中の物体を引きずり出してしまった。
 「へぇーっ、生理ってこんな感じなのか」
 中央に赤い染みの付いたその四角い物体を幸一しげしげと見つめ、感に耐えたように呟いた。もちろんナプキンを見るのすら始めてだろう。
 和子は顔から火の出るような恥ずかしさに、頬を真っ赤に染めて俯いていた。とても幸一の顔を見られなかった。
 「ダメ、幸一君。返して!」
 「か、和子ちゃん!」
 ナプキンを取り返そうと手を伸ばす和子に、幸一が突然抱きついてきた。和子を荒々しく押し倒しスカートをめくり上げると、パンティを引き下ろす。女性の生理時特有の生臭い匂いが部屋の中に拡散する。
 「こ、幸一君!何をするの。やめて!」
 和子の必死の訴えも興奮しきった幸一の耳には入らないらしい。ズボンとパンツを一気に引き下ろし、分身を露出させる。先端はまだピンクがかった赤で、性経験があまりない事を窺わせる。
 「痛いけど、我慢しろよ」
 和子の脚が大きく広げられ、猛々しい怒張が経血の滲む秘裂に押し当てられる。
 「イヤァーッ!」
 信じられないくらいの力が和子の身体に戻り、幸一を蹴飛ばしていた。もんどり打って倒れる幸一。
 「ごめんなさい。本当は...私も今日、幸一君に...バージンをあげるつもりで、家に呼んだの。でも...ついさっき、生理が...。私も幸一君になら許してもいいって思ってるけど...こんな時にするのは...イヤ...」
 和子は激しく嗚咽しながら途切れ途切れに幸一に語った。
 不意に幸一の手が和子の頭に置かれた。
 「ごめん、和子ちゃん」
 幸一の穏やかな声に和子は顔を上げた。そこにはいつもの優しい微笑みを浮かべた幸一の顔があった。
 「どうかしてたよ、俺。和子ちゃんの気持ちも考えないで...。そういう状態だって、分かってやらなきゃいけないのにな」
 「幸一くん...」
 「さあ、もう泣かないで」
 幸一は和子の髪を優しく撫でると、脱がせかけた和子の着衣を整えるのを助けてやった。
 和子の目に新たな涙が溢れて来た。しかし今度は嬉し涙だ。
 やっぱり幸一君だ。和子の大好きな優しい幸一君だ。
 事情を理解してくれて、気遣ってくれる幸一の優しさに、和子は感激していた。
 「まだ泣いているのか、和子ちゃんは笑ってた方が可愛いよ」
 微笑む幸一にさとされ、無理に笑顔を作ろうとする和子。しかし胸を締め付ける思いがどうしてもその笑顔をぎこちなくしてしまう。 
 「さて、今日はそろそろ失礼するかな」
 「えっ、でも.....」
 泣き腫らした目で不安そうに幸一を見上げる和子。
 「俺の方は気にしていないから心配しなくていいよ。それよりもお大事にね」
 幸一は立ち上がった。慌てて和子も後を追う。
 「じゃあ、また連絡するよ」
 手を振って去る幸一を見送りながら、和子は複雑な思いだった。幸一の求めに応じられず、済まないと思う気持ちと、幸一が見せてくれた優しさに対する嬉しさが胸の中で交錯していた。
 「あっ.....」
 不意に何かが太腿を伝って流れ落ちる感触に気付き、和子は慌てて家の中駆け込んだ。スカートをまくって見ると、パンティに赤い染みが出来ており、その赤いものが太腿まで伝っていた。先程幸一にナプキンを外されてしまったために、経血が染み出してしまったのだ。
 和子は慌てて自分の部屋に戻り、新しい下着を取り出すとトイレに駆け込み、汚れたパンティを脱ぎ捨てるとナプキンを当てて新しいものに穿き替えた。
 「はぁーっ」
 何だか気が抜けてしまった。和子は大きくため息を吐き、その場にへたり込んだ。

 


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